壁高欄の補修補強

フロリダ型壁高欄の適用

平成10年11月5日制定の「防護柵の設置基準」では、防護柵の有するべき性能を規定する「性能規定」が採用され、被害程度に対応した的確な安全確保、乗員の安全性、歩行者への配慮が強化されています。
従来の鉄筋コンクリート製壁高欄には、直壁型が多く採用されていました。しかし、最近の新設橋梁では、車両衝突実験結果を踏まえ、「衝突エネルギーの緩和」や「誘導性」に優れる形状であるフロリダ型が採用されています。既設橋梁においても、衝突車の安全性を改善するため、フロリダ型壁高欄への改築が進められています。

直壁型壁高欄断面図

フロリダ型壁高欄断面図

鋼製防護柵の腐食による損傷

鋼製防護柵(橋梁用ビーム型防護柵)の構造では、支柱部の腐食膨張によって、その周辺の地覆コンクリートが損傷している場合があります。このような場合には、防護柵の性能確保と地覆コンクリートの剥離を防止するための補修が必要になります。

既設壁高欄をフロリダ型壁高欄に改築する事例

概要

名神高速道路においては、補修補強工事や耐震・B活荷重補強工事に伴い、既設直壁型壁高欄をフロリダ型壁高欄に改造することが計画されています。また、これと同時に、場所によっては遮音壁の設置も計画されています。
竹田高架橋現地写真

固定構造の事例

既設壁高欄に配筋されているアンカー鉄筋量は、現行仕様の鉄筋量に対し不足していたため、新たにアンカー鉄筋を追加する必要がありました。
しかし、既設橋梁内へアンカー鉄筋を埋設することが困難なため、壁高欄の鉄筋を張出床版に貫通させ固定する構造を採用しました。貫通鉄筋の先端は、機械式の定着構造となるよう”ねじ定着”としました。”ねじ定着”部には、ゆるみ止めナットを採用しました。また、防錆の問題・景観にも配慮して、ねじ定着部にはドーム型のキャップを取り付けました。

壁高欄鉄筋の床版下面への定着

橋体の照査

この改築により、壁高欄自重の増加・衝突荷重の見直し・輪荷重載荷位置の変更等が生じ、張出床版構造の補強設計を実施しました。
ドーム型キャップ配置状況(拡大)
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